宮下正弘水彩スケッチ集
この度初めての画集「いぶき」を刊行することとなりました。
子供の頃から絵を描くのは好きでしたが、特に絵画教室に通ったり美術部に入ることもなく過ごしてきました。転機は1990年、中国旅行団に救護班として加わった時でした。折角中国に行くのだから写真だけでなくスケッチもしたらとの妻の助言もあって、スケッチブックとコンテの鉛筆を買って旅行団に加わりました。この時約10枚程スケッチしたのが現在につながっています。
今までの27年間でハガキ絵も含めて約2,000点ほど描いていますが、振り返ると、赤十字や人間ドック学会、日本病院会の会議などで各地に出かけた折のものが多く、またその時々で古い建物や大きな木、郷土玩具、野菜など興の赴くところが違っていて、掲載画を選びながら、しばし思い出に浸ったものでした。その中から、テーマ別に150点ほど選んでみました。
平成29年10月 宮 下 正 弘
絵を描くきっかけになったのが、1990年の
中国への旅でした。
春夏秋冬、朝昼晩と様々な変化を見せる山は、
永遠のモチーフです。
「橋にドラマあり! ★恋のように 激しく 甘く
★夢のように 不思議で 面白い」
(1998年秋田魁新報社発行の「橋物語」より)
普段水があるところといえば、海、川、湖、
そして季節的に出現する田んぼでしょうか。
海の絵が多くなったような気がします。
大きな木に惹かれるようになったのは、
大仙市神宮寺にある宝蔵寺の大けやきを
見たときからです。
四季豊かな日本列島でも、季節を画する
ものは桜と紅葉です。そんな桜と紅葉の
風景を楽しんでいただければと思います。
雪はどこか遠いところに私たちの想いを
連れていってくれるのかも知れませんね。
自然豊かな秋田県は四季の変化も豊かです。
地域の歴史を伝えるものもあちこちに残って
おります。
古い建物は細部にわたって手が込み、意匠に
工夫が凝らされており、興味が尽きません。
機関誌「病院長連盟」の表紙を担当・秋田赤
十字病院の新築移転大事業・東日本大震災の
救護活動、そんな姿をここから感じ取ってい
ただければ幸いです。